top of page

教会における信仰継承について・その13

  • 執筆者の写真: KGK公式ブログ
    KGK公式ブログ
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分
ree

総主事コラム#12 執筆担当:吉澤慎也(総主事)


前回の私のブログ(教会における信仰継承について・その12)では、中高生がキャンプに参加することの大切さと、そのための励ましについて述べた。


実際のところ、教会の中高生がキャンプに参加するには、いくつかのハードルが存在する。最も高いハードルは、“本人があまり参加したがらない”という点だろう。周囲の大人たちがどんなにキャンプを勧めたとしても、本人にその気がなければ参加は難しいことが多い。


実際、キャンプの後半になって「最初はまったく行きたくなかったんですが…」「…でも来て本当に良かったです」と正直に分かち合ってくれる中高生も一定数いることから、“参加したくない場合は無理に行かない方が良い”とは一概には言えないかもしれない。しかしやはり、「行ってみよう」という気持ちが少しでもなければ、参加するのは難しいだろう。


中高生がキャンプに参加したくない理由はいくつかあるが、「知っている人がいない」「一緒に行く友人がいない」というのは大きな要因となる。同じ教会に同世代の友だちがいて、その友だちと一緒にキャンプに参加できるのであれば安心だ。しかし、今の日本の教会には、「教会に同世代の友だちがいない」という中高生も少なくないのではないだろうか。このような場合、どれほど周囲が強く勧めたとしても、「行ってみよう」とはなかなか思えないものであり、それはごく自然なことだと思う。


中高生などユース世代にとって、教会に通う同年代の友人はとても大切な存在である。自分の教会にそのような友人がいない場合、他教会にそれを求めざるを得ない。しかし多くの中高生は、他教会の人とも出会えるキャンプに参加しない限り新しい友人をつくる機会がない。一方で、友人のいないキャンプには参加したがらない──このような悪循環に陥っているのかもしれない。


自分の教会に同学年の友人がいない場合の一つの対策として、小学生のころから他教会の人も参加するキャンプに出て、他教会に同学年の友人をつくっていくことが考えられる。小学生のうちは、親や教会の勧めによって「行ってみよう」と思いやすいため、たとえ友人がいなくてもキャンプに参加する可能性は高い。そして、そこで新たな友人関係ができれば、後に中高生キャンプに誘われた際に、「以前のキャンプでできた友人がいる」ことが後押しとなり、「行ってみよう」と思う可能性は大きく高まるだろう。


このように、中高生の信仰を励ます取り組みは、一つの地域教会だけでは難しい場合も少なくない。そのため、教会の子どもたちがやがて中高生になることを見越して、その数年前から祈りつつ備えておく必要がある。

bottom of page