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『キリスト教の“はじまり”古代教会入門』(吉田隆著)


良書紹介#4 執筆担当:吉田光(中四国地区GA)


遠藤周作の『沈黙』を読んだこと、または映画などを見たことはあるでしょうか?


私は大学生時代に初めてこの作品と出会い、そのストーリーに大きなショックを受けました。しかし、それ以上に衝撃的だったのは、その内容がフィクションではなく、史実に基づいたものであるということを知ったことでした。


私は「これは本当に、同じ日本で起きた、同じキリスト教の歴史なのか?!」と思いました。日本の歴史の一地点を中心に、私自身の信仰にも関わってくる問いは時間的・空間的な領域を押し広げてさらに広がっていきました。


「世界の多くの国ではキリスト教が広まっていったのに、なぜ日本ではそうなってこなかったのか?」


「現代を生きる自分の信仰と、歴史上のキリスト者達の信仰は何が同じで、何が違うのか?」


「自分は疑いもなく聖書信仰に立ってきたが、聖書をもたない時代のキリスト者たちと何が違うのか?」


これらの問いをつきつめていくと、「そもそもキリスト教ってなんだ?」と言えるでしょうか。そして、キリスト教や教会の歴史をもっと知る必要がある、と学び始めようとしたものの、範囲が広すぎてどこから学び始めてよいかわからないというのが正直なところでした。


そんな時におすすめされ、手にとったのがこの『キリスト教の“はじまり”古代教会入門(吉田隆著)』でした。まさに「そもそもキリスト教ってなんだ?」という問いに対して、「キリスト教の“はじまり”」というタイトルは読書の意欲をそそります。文章が分かりやすいだけでなく、イラストや写真なども多くあり、この分野の学びに踏み出す初めの一歩として、最良の一冊ではないかと思います。


また、私がこの本を紹介したいもう一つの理由は、この本の内容がただの歴史の羅列ではなく、現代の私たちと結びついていく学びとなる本であるということです。本書のあとがきには以下のようにあります。


「二十一世紀を生きている私たちが、時空を超えて、古代教会の聖徒たちとつながっていること、そして今日も同じ信仰を持って同じ主を見上げていることの不思議と喜びを覚えます。」


私にとって「歴史」とは、学校の授業の科目、過去の出来事をただ暗記すること、程度のものでした。しかしこの本を通して、信仰の目で歴史を見つめていく時、今自分のいる場所と、歴史のあの場所とがつながって見えてくることを知りました。それは、歴史を偶然の蓄積として見るのではなく、確かに歴史を導かれる存在、聖書にあらわされた歴史の主を目撃し体験していく営みであるのだと思うのです。

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