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新・親との関係をみつめる シャロームへの招き

  • 執筆者の写真: KGK公式ブログ
    KGK公式ブログ
  • 7月18日
  • 読了時間: 2分
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良書紹介#108 執筆担当:谷口真樹(関東地区担当主事)


近藤由美『新・親との関係をみつめる シャロームへの招き』(いのちのことば社、2013年)


私が学生時代に最も印象に残っているキャンプの分科会は、本書の著者・近藤由美さんが2016年の全国集会(NC)で担当された「家族」の分科会です。近藤さんは、長年にわたりKGKの主事として学生伝道に携わってこられました。


その分科会でのお話を聞きながら、人前でめったに泣かない私が、気づけば涙をこぼしていました。というのも、何となく問題だと感じつつも向き合えずにいた親との関係について、近藤さんがまさに核心を突いて語ってくださったからです。


本書を読むと、あのときの気づきがよみがえります。本書は、十戒の第五戒「あなたの父と母を敬え」(出エジプト20:12)のみことばを中心に、親子関係について深く見つめ直すよう導いてくれます。このみことばに真剣に向き合おうとするなら、多くの人は親を敬えていない現実を突きつけられ、また、親との関係において傷を抱えている人にとっては痛みを伴うことになるかもしれません。


けれども、本書の一つひとつの言葉には、深い慰めがあります。平易な言葉で語られるみことばの解き明かし、学生との関わりの中で培われた鋭い洞察、そして近藤さんご自身のご両親との関係についての証しが、読む人の心にそっと寄り添い、絡まった心の糸を少しずつ解きほぐしてくれるのです。


「父と母を敬え」というみことばは、私たちを縛る命令ではなく、むしろ神との関係、そして隣人との関係の癒やしと回復へと導く祝福の入口なのだと、きっと気づかされるはずです。


私はこの一冊をすべての人におすすめします!特に学生のみなさんには、ぜひ手に取ってもらいたいと思います。というのも、いわゆる「反抗期」を過ぎたこの時期こそ、「父と母を敬う」ことに真剣に向き合い始める、ちょうどよいタイミングだからです(もっとも、学生時代に遅れて反抗期がやってくる人もいます。私もそうだったかもしれません)。


また、将来の結婚を祈りつつ歩んでいる方にもおすすめです。親と向き合うことは、自分自信を知ることにつながり、親からの自立にも直結しているからです。

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