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恩師の思い出


証し#10 執筆担当:吉澤慎也(副総主事・学生宣教局長)


先日、私の学生時代の恩師が天に召されました。私が大学生の時に参加していた学内のKGK(聖書研究会)で、当時、顧問のように関わってくださったクリスチャンの先生でした。


私たちはあの頃、毎週、先生がご厚意で貸してくださる研究室に集まって、夜遅くまで「あーだ、こーだ」言いながら、聖書研究に没頭したものです。最近になって、先生が余命僅かであることを聞かされてから、先生と一緒にエキサイトしたあの学生時代の聖研を思い出し、「本当に楽しかったなぁ」と振り返ることがありました。


先生はとてもユニークな人でした。大して面白くもないオヤジギャグを何度も連発し。その度に私たち学生は「先生、イエローカードですよ」と窘め、でも先生は全く懲りる様子もなく、しばらくするとまたギャグをぶちかます。私たちはそんな先生が大好きでした。先生はしかし聖書研究となると人一倍熱心で、非常に鋭い問題提起をしては、私たち学生をしばしば御言葉の深みへと連れて行ってくれました。私は後にKGK主事となり、学生たちに聖研の面白さを伝えてきましたが、そんな私自身の“おもしろ聖研”の原体験は、まさにあの先生の研究室にあったのだと、今ではそう思わされています。


KGK主事とは、牧師とは違う立場から学生と絶妙の距離感で関わることで、学生が主体的に御言葉に向き合っていけるように励ますことのプロフェッショナルです。もし私が、少しでもそのように学生と関わることが出来るようになったのであれば、それはきっと先生の関わり方から教えられたことなんだろうなと、告別式で語られた先生の思い出を聞きながら思わされました。


「若者をその行く道にふさわしく教育せよ。そうすれば、年老いても、それから離れない。」(箴言22:6、新改訳聖書)

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