証し#31 執筆担当:松尾献(九州地区責任主事)
「あなたは、あなたの土地、あなたの親族、あなたの父の家を離れて、わたしが示す地へ行きなさい。」(創世記12:1)
教員を辞め、慣れ親しんだ関東に別れを告げ、何も知らない九州地区に赴任したのは今から11年前のことです。いろいろなものを手離して、からっぽになった私は、先の御言葉を握ぎり、神様に信頼するしかありませんでした。
知り合いはゼロ。初めての長距離運転と一人暮らし。そして初めての主事生活…戸惑うことばかりでした。説教も届かず、ずっと眠そうにしている学生を前に心が折れそうになったこともあります(笑)しかし、同時にこれほど祈らされ、神様の守りを意識したことはありませんでした。
「わたしが示す地へ行きなさい」とアブラハムに言われた神様は、祝福の約束もくださいました。私もまた、この11年を振り返る時に、神様から多くの祝福・喜びをいただいてきたように思います。
新しい地で真実な友が与えられたこと。正直に説教のレスポンスをくれる学生たち。(「まつけんさん、もっと笑いをいれてください」「まつけんさんの学生の頃の葛藤も語ってくれてうれしかったです」「今日の説教はキツかったです!』などなど)そして素晴らしい出席教会の交わりと家族のサポートなどです。今の私があるのは、すべてこのような真実な交わりのおかげです。もちろん、痛みの経験や失敗もありましたが、それを含めて私はこの地区で学生たちにお仕えできたことが何よりの喜びでした。本当に幸いな11年でした。
主事退職後は、神学校に2年間行き、その後九州の地で地域教会の牧師になる予定です。
ここにも不思議な神様の導きを思わずにはいられません。
きっとこの先も大変なことや試練もあるでしょう。しかし、主は変わらず真実なお方です。私を召してくださった主に信頼して新しいステージでも御言葉に信頼して生きていきたいと思います。
来年は九州地区KGKも変動の年となりますが、主がこれまでのように学生伝道の働きを守り、導き、育んでくださることでしょう。しかし、主はたったお一人でそれをなさるのではなく、この世界の事柄を通してもまた働いてくださいます。ですからどうぞ、みなさんの変わらないお祈りとご支援をよろしくお願いします。