証し#43 執筆担当:吉澤慎也(総主事)
2022年度のKGK活動を振り返ってみると、対面活動の再開という一言に尽きます。全国9地区全てで夏期学校を対面開催できたことは、それを象徴する出来事でした。そこには対面での交わりを心から待ち望んでいた学生たちの喜びの顔、声、涙がありました。夜遅くまで顔と顔とを合わせて語り合う彼らの姿を目にし、ようやくあの懐かしい日々が戻ってきたのだと実感したものです。各地区で感染症対策がしっかりとなされ、大事に至ることがなかったことも感謝でした。
それは同時に、ここ数年間で失われたものが何であったのかを改めて気付かされる日々でした。例年であれば教会の中高生キャンプなどを通して語られたであろう救いのメッセージをあまり聞けてこなかった学生たち。クリスチャンとして喜んで生きている身近な存在にリアルに接してこられなかった学生たち。人格的な交わりの中で自分のホンネを分かち合うというKGKならではの貴重な体験をしてこられなかった学生たち。そんな彼らに何を語り、どのように関わっていくかは、切実な課題となっています。
伝道も大きなチャレンジです。KGKに関わる未信者の数は、コロナ禍以前と比べて減少しました。今後は特にフォローアップを意識し、新しく来てくれた学生をいつも歓迎し輪に加えて共に活動していくという文化形成に取り組みながら、友人に福音を伝えることを励まし合っていきます。
将来の学生宣教のために、東京お茶の水のKGK事務所に学生ホールが誕生したことは大きな喜びです。より多くの学生たちが交わりに生かされ、良き学びや集会が全国各地区に届けられるために、この学生ホールが用いられることをとても期待しています。2023年度も引き続きKGKのためにお祈りいただければ幸いです。