神が目を留めてくださったから
ショートメッセージ#6 執筆担当:拝高美雪(関西地区担当主事) 「ご覧ください。私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」(ルカによる福音書1:38・新改訳2017) これは御使いから受胎告知をされたマリアが告げた応答のことばであり、彼女の献身をあらわす言葉でもあります。この時代、婚約中の身で妊娠することは絶対にあってはならないことでした。もしマリアの婚約者ヨセフが望めば、マリヤは裏切り者として突き出され、律法を犯したと石打ちの刑に処せられる可能性さえありました。 たとえ死刑は免れたとしても、失望するであろう婚約者や家族のことを思えば、御使いのことばとはいえども、簡単には受け入れられない内容です。しかしマリアは不安ひとつこぼさずに言うのです。「どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」と。 マリアはなぜ、自分自身をささげることができたのでしょうか。なぜ将来への不安さえも明け渡し、主に信頼することを選び取ることができたのでしょうか。 それは将来への不安や恐れ以上に、マリアの心をしめる喜びがあった